2024/07/11 10:37

2024年4月、ZASSHU vol.3が発行できました。
制作に関わっていただいた皆様、購入いただいた皆様、PARTNERの皆様、本当にありがとうございます。
発行直後は発送作業に追われ、それがひと段落したら気が抜けてブログやインスタ更新滞ってしまいましたが、記憶がなくならないうちに制作話を綴っておこうと思います。


まず、なんと言っても表紙。
表紙は自分の中で「この本を完成させるんだ!」と目標に向かっていく旗印だったり、自分の中の大きなモチベーションになるので、いつも本格的な制作ラッシュに入る前に決めています。
vol.3の表紙は、咥えタバコ風に枝を咥えているあわちゃん。実はあわちゃんのこの奇跡みたいな1枚を見つけるまで、1ヶ月近くずーーーっとインスタの雑種犬たちの投稿を見続けるという、変態的な雑種ウォッチャーな生活をしておりました(笑)。
表紙写真はただ愛くるしくて可愛いだけではなく、雑種犬の力強さやおもしろさも伝えたいと思っています。それと、コンマ何秒で視界に入ったときの「なんだこれ?」という心地よい違和感、インパクトみたいなものもとても大事にしていて、なかなか「これZASSHUっぽい!」と思える写真を見つけられなかったのです。(あと、物理的な制約になってしまいますが、画角も大事になってきます)
それでこのあわちゃんの表紙となった写真を見つけたときには、心の中で拍手喝采。それくらいもうこれしかないという気持ちでした。ですので、あわちゃんの飼い主さんに表紙オファーのご連絡をした際には、どうかどうかと祈るようにお返事待っていたことを覚えております。結果的に飼い主さんにOKいただき、とても喜んでいただけたので願ったり叶ったりで文句なしの素敵な表紙となりました。
表紙と打って変わって、裏表紙はこたつにストーブというまったりなお写真。ちょうど咥えタバコのヤンキー風ONモードと、お家でくつろいでいるときのOFFモードという感じになっています。お家のあたたかな感じがとても絵になって、裏表紙もすごく好きです。


次に扉絵の2枚について。表紙や裏表紙をめくったときに現れるページです。
ここは、コンテンツの始まる前と終わった後の一呼吸、余韻のようなものを与える役割と思って配置しています。なんのキャプションがなくとも、飼い主さんとの穏やかな日常を垣間見てぽっと温かな気持ちになるようにという基準でお写真決めさせてもらっています。
今回のしろた君は、まず表紙側の扉絵では、くちゃくちゃに破いた紙を前に何食わぬ顔でおもちゃのロープを噛んでいるのですが、このシーンに一目惚れしてオファーさせてもらいました。しろたくんの瞳の先にいるであろう飼い主さんから「あーあ」って声が聞こえてきそうな、でも「あーあ」って言いながらきっと微笑んでいるんだろうな、とかそういう想像まで膨らんでくる写真です。
そしてそれとセットになる背表紙側の扉絵は壁からひょっこり覗いている1枚。これは、まったく別の日の写真ではあるのですが、なんとなく最初のイタズラからの、「さっきはごめんなさい…」と言ってるかのように見えて、そういうストーリーを連想させられるといいなと思ってこちらをチョイス。何か言いたげな表情がなんとも言えずかわいいです。


そして最後、つぶあん&くりあんちゃんの「雑種って、おもしろい!」というコピーを掲げたこちらのページ。
ここはZASSHUの自己紹介を兼ねた、見開きの意見広告みたいなページです。はじめて手にした人が「どれどれ中身はどんなかな」とページをめくった時に、ここがひとつのフックとなってZASSHUの思想やノリを感じ取ってもらえれば、そこから続くコンテンツもスムーズに読み進められるかなという意図ではじめに置いています。
制作の順序としては、最初にコピーを複数パターン考えました。少しエッジの効いたものや、斜に構えたクールなもの、色々案を出した中で、いまいちど「今回のZASSHUを開いてくれた読者の方に伝えたいことってなんだろう」と再考しました。そこで、パン!と弾けるようなポジティブな言葉を伝えたいと思って、「雑種って、おもしろい!」という、超シンプルだけどZASSHUの思想そのままどストレートなコピーを選びました。雑種好きな方々からは「うんうん、そうだよね!」と共感してもらいたいし、そうでない方々には「え?おもしろいって、何が?」と興味を持って読み進めてもらいたい。そういう狙いと希望を込めた、力強い言葉です。
そのコピーに合う写真を探そうとしたら、たまたまブックマークしてあったつぶあんちゃんとくりあんちゃんのアイドルのような可愛らしい写真がまさにピッタリだったので、即決でこれだ!と思いオファーさせてもらいました。ふたりの表情もすごくいい、素敵な写真をお借りできたおかげで、ポジティブに明るくZASSHUってこんな本です、を伝えられるページになったかなと思います。

今回も写真使用させていただいた皆様、本当にありがとうございました。
近いうちに3本のSTORYの制作話もまたアップしようと思います。