2022/08/26 16:30

皆さま、ZASSHUを購入いただき、身に余るようなありがたい感想や拡散、本当にありがとうございます!

そしてTakeFreeの設置場所でもたくさんの方に手に取っていただけているようで、少しでも雑種の魅力を広められたのかな、と嬉しく思います。


お恥ずかしいことに随分前に下書きしたまま放置していたのですが、今回の創刊号での制作裏話?コンセプト?的なことを書いたブログです。


まず、ZASSHUの全体を通してのテーマは「ちょいストリート」なんです。

先に申し上げておくと、私は全くストリートに影響を受けた人間ではありません。ここ数年でクリーピーナッツが好きになったくらいです。そんな私から見たストリートカルチャーって、アメリカで貧困層の黒人たちから生まれた逆境・不屈・個性の主張って思っていて。つまりは「俺が俺で何が悪いんだ」っていうクールなアイデンティティの主張なんだと思うんです。(勉強不足だったらごめんなさい)

それって、雑種の子たちが今置かれてる状況ととても酷似しているなと思っていて。上も下もない、俺たちは俺たち。姿形はみんなバラバラ。でもそれがいいんじゃん。個性かましてこうぜ!みたいな。

だから、最初にZASSHUのロゴを作り始めたときから「ちょいストリート」というテーマは自分の中にありました。ヒップホップのお兄ちゃんたちが着てるTシャツにプリントされてそうなロゴ...とイメージしながら作ったのです。


根底にそんなコンセプトがあったものですから、表紙になってもらう子にも少しそういった「かわいい」だけじゃない、パッと見強そうで、でも思慮深そうで、「雑種ですけど何か?」みたいな物言いたげな味のあるお顔の子を探してインスタ徘徊しまして。それでまさにピッタリ!とビビッときたのが今回のカバーボーイを務めてもらったバモスくんでした。バモスくん、とってもかっこいい写真だけど、実はビビりちゃんなんだそうです(笑)でもそれもなんとなく感じ取れますよね。すごくいい味出してもらっているなぁ〜と、とっても気に入っています。


フォントや色使いも「かわいい」だけじゃない少しクセのある感じを意識してデザインしてみています。とはいえやっぱりわんこ達はやっぱりかわいいもんですから、そんなに尖った印象にはできなかったのですが(笑)


「ちょいストリート」の他に大事にしたかったのが、保護犬や雑種にあまり興味のなかった人たちが見た時にもポジティブな印象を持ってもらうこと。そのために、飼い主さんの愛が伝わるような写真をたくさんお借りしました。


まず、扉絵のいちまつくんと、いとくん。飼い主さんが撮るふたりの写真がどれもまぁ〜素敵で愛に溢れていて。写真だけでなんだかウルっときちゃうくらいで、ぜひこれは何の言葉も添えずに写真だけの力で活躍してもらおうと思いました。ページがはじまる最初のワクワク感と最後の余韻を残すのにぴったりだなと。この写真を見るたびにほっこりします。


それから、冒頭の「ZASSHUとは?」のページに使わせてもらったきな子ちゃん。頭の上に“?”が浮かんでそうな首を傾げたかわいい写真を探してて、これまたぴったりな写真を見つけた!と思って即飼い主さんに連絡させていただきました。ちょっと困り顔でかわいいですよね。

もともとは雑誌を作るんだったら、写真もちゃんとそれ用に撮らせてもらわないといけないかな…と思っていたのです。でもやっぱり今回掲載した子たちの可愛かったり可笑しかったりする写真は、一緒に暮らしている飼い主さんじゃないと撮れないんですよね。警戒心強い子も多いので。だから、きっとこのやり方が正解だったんじゃないかなと思います。最後のページに「Photo by 雑種を愛する飼い主さんたち」と書いたときに改めてそう感じました。